『絶望名人カフカの人生論』

「将来にむかって歩くことは、ぼくにはできません。

将来に向かってつまずくこと、これはできます。

いちばんうまくできるのは、倒れたままでいることです。」

 

違いないと思った人は、カフカが好きになれるでしょう。

 

フランツ・カフカの『変身』が心に刺さりすぎて、『城』と『ある流刑地の話』とこの本を買ってきた。で、読みやすかったからこの本を最初に読んでしまった。

 

なんていうんだっけ、カミュさんとかサルトル氏の…実存主義か。その系列なんだっけか。

生きることを賛美しない姿勢が、善良な市民を賛美しない姿勢が、とても心地良い。

病気が、死が悲劇だと、カフカは語らない。引きこもりを希って、人との繋がりを恐れる。仕事の失敗を恐れながら、人一倍まじめに仕事に取り組む。

人生の根底に恐れとか不安があるということを、語っている。それを抱えていても語らない人は多いだろうし、そういう人たちがこういう作家と出会うことができれば、はまってしまうだろう。

 

いくつになっても、本を読んだら新しい出会いがあるものだよなあ。