小話 リテイク1

何か打ち明け話をする時なんかに、屋上というチョイスは悪くない。私の唯一無二の親友は、アンニュイに手すりに頬杖をついて、肩まで伸びた艶のある黒髪の裾を指先でもてあそびながら、口を開いた。

「クラス替えしたらさあ、あんたと離れ離れになって友達がいないぼっちになってあたしは学校に来れなくなるかもしれない。そして引きこもり、将来に絶望して死ぬかもしれない。」

「それは私も同じだねえ。だってあんたしか友達がいないんだから。」

「えー、じゃあ死ぬの?」

「死なないよう、クラス変わったくらいで友達じゃなくなるわけでもなし。別に昼休みとかここで一緒にいればいいんじゃん。」

といいながらも、彼女はすぐに新しいクラスで友達を作るかもしれないし。ズッ友とかみんなどのくらい本気で言ってるんだろう、裏切ったり裏切られたりすることが、怖くないのだろうか。

「そっかー」

それでも彼女が私のなんの保証もない一言で笑ってくれることが、こんなにも幸せだ。