『ホームドラマしか知らない』感想(1・2巻)

都戸利津先生の最新シリーズですね。

前シリーズの『嘘解きレトリック』がむちゃくちゃ可愛かったのですが、今回も可愛い予感がしたのでいそいそと購入。

 

「こないだ来てた愛ちゃんがお前さえいなきゃ俺と一緒に行ってもいいって」

「だからなお前出てけ」

5年前に父親が原因で両親が離婚。そして小学6年生の夏に怜央はまた父の身勝手で家を追われることになる。

(みんながいなきゃいいって思ってるのに)

(なんでいるんだろうなぁ俺)

行き先は、母の再婚相手の連れ子、美大3年生の透介の家。透介は待ち合わせのショッピングモールでファンシーグッズに次から次へと引き寄せられてしまいには迷子になる「ちゃんと大人できない大人」だった…。

 

家族をよく知らないふたりが、家族をするお話。今のところはふわっふわでマイペースな絵描きのお兄ちゃんが長年傷ついてきた小学生を意図せず救ってしまってめちゃくちゃ懐かれる、そんなお話。

 

小学6年生が、人に何かするって嬉しいことだったんだとか、何かすることを受け入れてもらえるのもまた嬉しいことなんだとか、帰りたいところに帰りたいと言えることとか、そういう許されずに来てしまった子どもの当たり前を取り戻していくのがとうとい。この子は大人すぎる…。

 

もう2巻の後半はポロポロ泣けます。泣けます(気分)でなくて本当に。浄化されたい人におすすめ。

設定はしんどいけどお話はふわふわ温かです。くまさんのパンケーキとか似顔絵オムライスとかとうとい…。

殺伐とした昨今にぜひぜひ摂取して頂きたい1作です。とうとい…。

 

※2巻に出てくる圭くんがまた非常にいいお兄ちゃん。この子前作の祝先生っぽさがあってとても好ましい。この作品冒頭以外はいい人しか出てこないので幸せ。